監修:国家公務員共済組合連合会 虎の門病院 分院長
熊田 博光 先生
ペグインターフェロン・リバビリン併用療法を含め、インターフェロン療法が有効であったか無効であったかを判定するためには、治療終了後6ヵ月の時点で、C型肝炎ウイルス検査でウイルスが陰性になったかどうか(ウイルス学的効果)と、肝機能〔ALT(GPT)〕が正常を保っているかどうか(生化学的効果)を調べます。
ウイルス検査でウイルスが陰性の場合を「著効」、陽性の場合を「無効」と判定します。
肝機能検査で、治療終了時から6ヵ月以上ALTの正常化が保たれる場合を「生化学的著効」と判定します。ウイルス検査が陰性で、肝機能も正常な場合を「完全著効」、肝機能が正常でもウイルスが陽性の場合を「不完全著効」といいます。
治療中にウイルスが陰性、ALTが正常化しても、治療終了6ヵ月後にウイルスが陽性になったりALTが上昇したりした場合は「再燃」といいます。
ペグインターフェロン・リバビリン併用療法で48週間治療すると、約半数の患者さんでウイルスの排除と肝機能の正常化が可能です。
では残りの約半数の患者さんは治療効果がなかったのでしょうか? そうではありません。C型慢性肝炎の治療目標は、まずはウイルスを排除することですが、排除できなかったとしても肝硬変や肝がんへの進行を抑制することができれば、大きな意味があります。たとえウイルスが完全に排除できなくても、肝機能(ALT)が正常化、あるいは正常化しないまでも、正常範囲の上限の2倍の値以下に抑えることができれば肝がんの発生が抑制される可能性が高まります。ペグインターフェロン・リバビリン併用療法でも約90%でウイルスの排除あるいは肝機能の改善効果が得られ、治療目標に近づいているといえます。
ウイルスが排除できず、肝機能の改善も得られなかった患者さんも、あきらめるには早すぎます。肝庇護療法などの対症療法で肝機能を正常に近い状態に保てば肝臓の線維化や肝がんの発生リスクを軽減できるからです。

