監修:国家公務員共済組合連合会 虎の門病院 分院長
熊田 博光 先生
大阪大学大学院医学系研究科 消化器内科学 教授
林 紀夫 先生

日常生活でどのようなことに気をつければいいでしょうか?
C型慢性肝炎の患者さんでは日常生活に特別な制限はありませんが、病気だという自覚をもち、定期的に診療を受けることが大切です。
C型肝炎ウイルスはどのようにして感染しますか
- 熊田 : C型肝炎ウイルスは感染している人の血液が他の人の血液に入ることによって感染します。しかしその感染力は弱く、日常生活での感染は非常にまれです。わが国のC型慢性肝炎の患者さんは、C型肝炎ウイルスが発見される前の1980年代までに行われた輸血などの医療行為で感染した人が大半を占めています。ただ母子感染があることは事実です。しかしその頻度は1%前後と考えていいでしょう。セックスに関しては通常の夫婦間での感染はまずありません。ただし性病などがある場合はやや感染しやすいとされていますので、覚えておいた方がいいでしょう。
C型慢性肝炎の患者さんの日常生活で注意することは何ですか
- 熊田 : とくに制限はありませんが、けがをしたときなど自分の血液が直接的にも間接的にも他の人につかないようにするなどの注意は必要です。もう1つ大切なことは、症状がなくてもウイルスが存在するかぎりは、自分が病気であるという認識をもって、定期的な外来受診を欠かさないことです。症状が出てからあわてて受診したときには、すでに進行しているといった状態がいちばん危険です。
C型慢性肝炎あるいはC型肝炎ウイルスに感染しているとわかったら、症状はなくても自分は病気だという自覚をもって定期的な受診を欠かさないようにしましょう。
他人にうつさないための注意
- ○ 血液や分泌物がついたものは、しっかりくるんで捨てるか、流水でよく洗ってください。
- ○ 外傷、鼻血などはできるだけ自分で手当てし、手当てを受ける場合は、手当てする人に血液や分泌物がつかないよう注意してください。ただし多くの場合、血液がついても洗い流せば問題はありません。
- ○ カミソリ、歯ブラシなど血液がつく可能性のあるものは、他の人と共有しないでください。
- ○ 乳幼児に口うつしでものを食べさせないでください。
- ○ 献血はしないでください。
※体に触れたり、一緒に入浴することで感染することはありません。



