東京会場ではフリーアナウンサーの中井美穂さん、大阪会場では朝日放送アナウンサーの中村智子さんの司会進行で行われたパネルディスカッション。参加者から寄せられた数多くの質問の中から重要なものをピックアップしました。切実な思いに応えて、先生方の回答にも熱が入りました。

感染には体質や遺伝も関係しますか。母子感染、 夫婦間の感染も心配です。
体質、遺伝は無関係です。母子感染は確認されており、全体の7%程度です。そのうち半分くらいは3〜4歳でウイルスが自然に消えますが、100%の防止策はありません。また、夫婦間での感染は心配ありません。一般に原因は輸血と思われていますが、感染者の約60%は輸血以外の感染です。かつての予防接種などが考えられますので、現在20歳以上の人は、誰が発症してもおかしくありません。(熊田先生)

発病してからどれくらいで肝がんになるのでしょうか。 ずっとキャリアのままということもあり得ますか。
一般的には、感染してから平均で約35年です。ただし、個人差が大きく、進行が早い人では10〜20年で肝がんとなるケースもあります。感染時の年齢も問題で、まだ若い時期に感染した場合、50年たっても発症しない人もいます。しかし、一生キャリアのままという人は感染者の2割程度と考えられます。キャリアの方はきちんと定期検査を受けてください。(泉先生)

ペグインターフェロン/リバビリン併用療法の実施可能な年齢は何歳くらいまででしょうか。また、仕事と両立はできますか。
実年齢よりもその人の生理的年齢が重要で、治療可能と判断できれば70歳を超えても投与します。副作用として白血球、血小板が減りますし貧血にもなりますので、高齢になるほどその影響を受けやすく、注意が必要です。高血圧や糖尿病などがある人への投与は慎重にすべきです。治療は通常、2週間の入院と、あと46週は外来です。個人差はありますが、ある程度の副作用があるものの、重労働でなければ、仕事との両立は可能です。(岡上先生)
なかい・みほ
ロサンゼルス生まれ。87年フジテレビ入社。プロ野球ニュースなどで人気を集める。95年結婚を機に退社。現在、テレビ朝日系「旅の香り」、CSムービープラス「ほっとシネマ」などにレギュラー出演中。スポーツキャスターやクラシックコンサートでの司会・朗読、映画・舞台に関する雑誌連載コラムなどでも活躍している。

ペグインターフェロン/リバビリン併用療法によるウイルス排除と肝がん抑制効果、生命予後について教えてください。
ウイルス排除効果は、遺伝子型が1型でウイルス量の多い人は約50〜60%、それ以外の人は約80〜90%です。肝がん抑制効果と生命予後については、 ウイルスが排除されると肝がん発症は大幅に減り、予後も良くなります。ウイルスが排除されても、肝硬変など病状が進行していると肝がん発症の可能性は残りますが、その場合でも、長期的には予後は良くなります。(林先生)

ウイルス感染者ですが、肝機能の数値も血小板もほぼ正常です。 ペグインターフェロンの治療をするべきでしょうか。
血液検査が常に正常値で、かつエコーやCTの画像診断で肝臓に問題がないなら、ペグインターフェロンの治療を急ぐ必要はないかもしれません。しかし、測るタイミングによって正常値でないことがある場合に肝生検をすると、ほとんどの人に慢性肝炎があります。お話しした“いま何処チェック”をして、ペグインターフェロンの治療を考えましょう。(金子先生)

ペグインターフェロン/リバビリン併用療法の副作用について教えてください。
リバビリンの副作用として、ほぼ100%起こる貧血に対しては、症状が強い場合は薬を減量して経過をみます。50%以上に起こる皮疹や掻痒(そうよう)感には、塗り薬などで対処しています。ペグインターフェロンの副作用で多いのは、発熱などの風邪に似た症状や食欲不振、脱毛などです。頻度は低いですが、うつ状態が発現することもあります。総じて、従来のインターフェロンよりペグインターフェロンの方が副作用は軽い傾向です。(加藤先生)
なかむら・ともこ
朝日放送アナウンサー。91年朝日放送入社。テレビでは「ワイドABCでーす みよ缶」、「おはよう朝日です」、ラジオでも「中村智子のミュージックブランチ」など数多くの人気番組を担当。現在はラジオ「とびだせ!夕刊探検隊」(月19:00〜)やCS放送スカイA「アナパラOh!ラフィーキ」に出演中。









