C型肝炎 News&Topics 講演会・座談会記録集

C型肝炎学術講演会

C型肝炎治療、新しい時代へ

(写真)平松 直樹 氏

《講演1》

新時代を迎えたC型肝炎治療
―PEG-IFNα-2b+リバビリン併用療法誕生の軌跡―

演者:平松 直樹 氏
大阪大学消化器内科副医長

1989年にC型肝炎ウイルスが発見されて以降、本邦では1992年にIFN単独療法、2001年にIFNα-2b+リバビリン併用療法(24週)の承認、02年にIFN投与期間の制限が撤廃され、04年10月にようやくPEG-IFNα-2b+リバビリン併用療法(48週)が認可された。
演者の平松氏はまず、このような本邦におけるC型慢性肝炎に対する治療の軌跡を振り返りながら、それぞれの治療で明らかになった知見や治療の問題点を整理し、従来の治療で大きな課題であったジェノタイプ1、高ウイルス量症例に対して、PEG-IFNα-2b+リバビリン併用療法(48週)は大きな活路を開くと述べた。
また、IFN治療による肝癌への進展抑制効果について、「IFN治療によって肝癌への進展が抑制されることは明らかで、著効例では当然であるが、再燃例においても未治療例と比較して有意に発癌が抑制される」と述べた。肝癌が発生しやすい、線維化が進展した高齢者においては、再燃ではなく著効を得ることによって肝癌への進展が抑制できることが分かっており(表1)、より著効率の高いIFN治療によりウイルスの陰性化を目指すことが極めて重要であると指摘した。
次に、PEG-IFNα-2bは体重別に用量が設定できる初めてのIFN製剤であり、体重kgあたり1.5μgとして投与量を調節することを紹介。この点について平松氏は「これまでの固定用量のIFNでは、体重の重い症例では体重あたりの投与量が少なくなって有効率は低くなり、逆に体重が軽い症例では、用量が多くなるために副作用の発現率が高くなる可能性がある。PEG-IFNα-2bは体重別の用量を設定できるので、より安定した有効性と安全性が得られると思われる(図1)」と述べた。
最後に平松氏はPEG-IFNα-2b+リバビリン併用療法について「48週間のPEG-IFNα-2b+リバビリン併用療法は、週1回の通院ですむという利便性に加え、有効率においても投与中のBreak throughがなく、また投与後の再燃も低率であり、現時点では最も著効率の高い治療法である」と評価し、講演を終えた。

表1 高齢者の肝発癌に寄与する因子(60歳以上、線維化別)

(表1)高齢者の肝発癌に寄与する因子(60歳以上、線維化別)

図1 IFNの用量設定と有効性および安全性の関係

(図1)IFNの用量設定と有効性および安全性の関係

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