スペシャルレポート
厚生労働省は、肝炎ウイルスの早期発見による肝発癌の予防を主たる目的とし、平成14年度から老人保健事業の基本健康診査に肝炎ウイルス検診を組み入れた。一方、昨年12月、すでに欧米でスタンダードとなっているC型慢性肝炎に対するぺグインターフェロンアルファ2b(PEG-IFNα-2b)/リバビリン(RBV)併用による治療がわが国でも認可され、これまで難治症例と考えられてきたジェノタイプ1かつ高ウイルス量症例に対してもウイルス学的著効(SVR)率の向上が期待されている。
先ごろ平成16年度厚生労働科学研究費肝炎等克服緊急対策研究公開報告会が東京・経団連会館で開催され、シンポジウム「慢性肝炎治療の進歩」では肝炎ウイルス検診の実績と今後の課題、B型慢性肝炎治療ガイドライン案、C型慢性肝炎に対するPEG-IFNα-2b/RBV併用療法の有用性など、新時代を迎えた慢性肝炎診療のあり方が報告された。ここにその概要を紹介する。
座談会

出席者
国家公務員共済組合連合会虎の門病院副院長
熊田博光氏(司会)
札幌厚生病院副院長
豊田成司氏
武蔵野赤十字病院消化器科部長
泉 並木氏
昨年12月、わが国ではC型慢性肝炎に対し、ぺグインターフェロンアルファ2b(PEG-IFNα-2b)(商品名:ペグイントロン®)とリバビリン(RBV)(商品名:レベトール®)の1年間の併用療法が保険適用になり、ようやく世界標準の治療が可能になった。この治療法の恩恵を受けるべき患者の多くは、従来のIFN療法では治癒し難かったジェノタイプ1かつ高ウイルス量症例であるが、しかしながら、日本では患者の高齢化が著しいことから、1例1例に注意深い配慮をしながら治療を進めていく姿勢が切に求められる。
こうした観点から、国家公務員共済組合連合会虎の門病院副院長・熊田博光氏の司会のもと、札幌厚生病院副院長・豊田成司氏、武蔵野赤十字病院消化器科部長・泉 並木氏をお招きし、難治性C型慢性肝炎に対する新たな治療コンセンサスづくりに向けての方向性を探っていただいた。


